ひょうご出会いサポートセンター お見合い 姫路編D
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「こりゃ、あかんな。ちがうとこいこうか?」
「そうですね。」
御幸通りの方に行くことになり、とぼとぼ向かっていく。
「お城見えるようになったんですよ。」
って教えてもらったので、姫路城に目を向けてみると、なるほど、確かに囲いが外れて姫路城が荘厳な姿を現している。
「でも、なんか真っ白になって、地元の人からは評判悪いんですよ。ほら、奥にある小さいのが昔の姫路城みたいな感じで。」
さすがは、地元民。姫路城を愛しているのか。
「夜になるとね、え、えーっと、光るんですよ。」
「ライトアップのことですか?」
「そう、それ。ライトアップ」
「あれ、めっちゃきれいですよね。」
5年以上前姫路に住んでいた時に、月明かりの中うろうろお城の周りを歩いていたことを思い出した。
そこはなんだか昼間の自分とは全く別の世界にいるような不思議な時間だったし、そこには自分と同じように不思議な空間を漂っている人がたくさんいた。絵を描いている人、走っている人、何しているかわかんない人。でも、たぶんみんなその場所が好きだったんだなというのは感じていた。
なんだか、あの頃とはずいぶん遠いところにきてしまったものだ。
しかも、あの頃思っていた道をずいぶん外して…
なんだか、元カノのことを思い出して、口走りそうになってしまった。
でも、そんなことを口走るとまずいと思うので、ぐっとこらえて、とりとめもないことを話すことにした。